“極”私的デザイン論 その2


その1からの続き


私はインスパイアを受けて線を描くタイプです。

いろんなものから影響を受けますが、できるだけ描く物とは違う種類の物からイメージするようにしています。ここが非常に重要だと思っています。

例えばプリント柄を描くときには、写真や絵から影響を受けることはできるだけ避けたい。

影響を受ける画像の『芯(コア)』のみを抽出できれば問題ないのですが、どうしてもその画に引っ張られてしまいがちなので。

ファッションデザインにおいても同じことが言えるのではないでしょうか。服をデザインするのに服から影響を受けないほうがいいと。

インスパイアを受けてデザインに落とし込める要素として際たるものが音楽ではないでしょうか。

音楽は受動的に耳に入って思考を飛び越え感覚に直接届きますし、思考を一変させる力を持っていると思えます。クラシックからハードロックまで、あらゆるジャンルからそれぞれのイメージが湧いてくると思います。

音楽ほど即効性はありませんが、小説などもいい素材になると思います。

ストーリーを読み解くことでそれぞれのシーンを思い描けば、その先に登場人物の感情などにも入り込んでどんどんイメージを膨らませることができ、それをデザインに表現できると思います。

常日頃から音楽や小説に親しんでいるデザイナーたちは、無意識にそのイメージを注入しているのではないでしょうか。

そうして描き上げげたデザインには、必ず『キモ』が存在するはずです。

配色であったり比率であったり、写真であればライティングであったり角度であったり。

この『キモ』が明確であればあるほど伝わりやすいデザインになり、隠し味的であれば難解なデザインとなります。どちらがいいというのは人それぞれですが、どちらもありですよね。ただし、的確でなけれなばりませんが。

デザインに限った話ではありませんが、稀に他人のものに少し変更を加えただけで気分を害させてしまった経験はありませんか?おそらくそこが『キモ』だったんだと思います。

写真の仕事をしていて写真に対して修正を求められたとき、そこが『キモ』でなければ素直に聞き入れますが、『キモ』であった場合は、それはそれはややこしいことになります(笑)。

それについては1ミリ足りとも動かしたくない、そこが『キモ』、いわゆる作者が一番表現したいところな訳です。

『キモ』がないデザインはちょっと…な感じになりがちです。


その3へ続く

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© 2018 TISSU ROUGE

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